2021.11.03

街中の思わぬところに咲いていた


千葉県市川市は、東京に隣接したベッドタウンとして発展してきた人口約50万人の街です。


 シニア自然大学の自然観察会の様子
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この街の郊外に大町公園という自然公園があるんだけど、シニア自然大学の自然観察会ではじめてこの公園内を散策していたら、足元になんとキッコウハグマが咲いていました。


 まさかのキッコウハグマ
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キッコウハグマといえば山に行かなければ見られない花とばかり思っていたので、標高わずか20m程度のしかも大都市近郊の斜面林に自生しているのに驚きました。


 ムラサキシキブの実がなっていた
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そろそろこの花に会いに行かなくちゃなあと思っていた矢先だったので、自宅から直線距離で12km足らずの場所で見ることができて、なんだかすごーく得した気分になりました。

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2021.10.14

ケヤキコプター??

10月の初めのことですが、緊急事態宣言が解除になったのでシニア自然大学の野外授業で東京・代々木公園の自然観察に行ってきました。

テーマは「都市の自然を楽しむ」です。


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イチョウやケヤキ、スダジイ、マテバシイなど、都市の公園でよく見かける樹木の見分け方や特徴などについての講義はとても興味深く時間の経つのも忘れてしまうほどでした。


そんな中、たまたま一陣の風が吹き、目の前をクルクルと何かの回転体が落ちてきました。
落ちてきた回転体の正体はケヤキの枝の先っちょです。


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なぜケヤキの小枝がこんなふうに落下してくるのかというと、ケヤキの枝の先に離層(りそう)という細胞どうしが分離しやすくなる層ができることによって、そこから先の葉っぱがヘリコプターの回転翼の役割をしてクルクルと回転しながらできるだけ遠くへ種を飛ばす仕組みになっているとのこと。


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講師の先生の説明にびっくりするやら感心するやら。
植物の子孫を残す工夫にはとても驚かせられます。

ケヤキのヘリコプターなので「ケヤキコプター」と呼んでいることもあるとか。
なるほどなあ。

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2021.07.06

大草谷津田いきものの里に行ってきた


シニア自然大学の講座で千葉市郊外にある谷津田の自然観察に行ってきました。


千葉県の北総地域には谷津田地形がたくさん残っているけど、周辺の開発や農業後継者不足などによる耕作放棄が進み、昔ながらの風景をとどめる場所はめっきり少なくなっています。
特に大都市近郊の谷津田はその傾向が顕著です。


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そんな中にあって、大草谷津田いきものの里は、地元や土地所有者の方々の協力を得て昔ながらの農業の営みとともに育まれてきた谷津田の自然の多様な生態系や自然的景観がいまなお保たれている貴重なエリアです。


私もはじめて訪れたけど、ここが政令指定都市の中?って思うほどの見事な里地里山空間が保たれていることに驚きました。


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ここのすごいところは、耕作放棄された結果、水田が草原化しさらにはハンノキが生えて林地化していく遷移の様子が見られることでしょうか。


ボランティア団体も3グループあって、それぞれが得意の分野で里山の保全活動を行っているそうです。


 チーバくんをかたどった稲かぶ
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春先にはスプリングエフェメラルの姿も見られるんじゃないかな。
時々自転車で出かけてみるとするか。

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2021.05.27

都市近郊の里山で自然観察

 

昨日は千葉シニア自然大学の自然調査で都市近郊の里山の自然観察に出かけてきました。

久しぶりに会う仲間との話題といえば「ワクチン打った?」
いま一番ホットな話題かも知れません。

 

 大きな住宅団地からほんの少し歩いただけで田舎に出会います

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計画的に造成された大規模な住宅団地の外周に設けられた幹線道路に面したバス停から歩いて15分ほどの場所が本日の目的地なんだけど、バス停からほんの数分歩いただけで静かな里山が現れるんだから驚きです。

 

 自然観察をしながら調査場所に向かいます

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目的の場所まで歩く道すがらも自然観察の舞台になっているので、ゆっくり歩いても15分で歩けるところを40分以上かかってしまいました。

 

 素敵なツリーハウスがお出迎え

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今回は、3回のコースで構成されている第1回目。
午前中は草本、午後から樹木の見分け方の実習です。

 

 みな時間を忘れるほど熱心に聞き入っていました

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次回は、同じ場所をお借りして定量調査を行う予定で、3回目は1回目、2回目の調査データをもとにデータの整理とまとめ。

 

ちょっとマニアックな話題ですが・・・。

ヘビイチゴとヤブヘビイチゴの実の見分け方。
ヘビイチゴの実には表面にシワシワがたくさんあります。
ルーペで見なくてはわからないけどね。

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一方、こちらはクサイチゴの実です。
別の山で撮ったものですが、ルーペで拡大して見るとヘビイチゴとの違いがよくわかります。

 

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私もいままで知らなかったけど、今回の観察でよくわかりました。

ふだん見慣れている草木も、じっくり観察してきちんと説明を受けると一本一本が愛おしく貴重なものに思えてくるから不思議ですね。

 

 

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2021.05.13

2年ぶりのシニア自然大学

昨年一年間、コロナ禍で休講を余儀なくされていた千葉シニア自然大学ですが、今年は感染対策を行った上で開講することになりました。


 第1回目の受講場所は谷津干潟自然観察センター

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一昨年は本科生だったんだけど、今年は専攻科生としてAコースの「ちばの自然講座」を受講することに。


 谷津干潟はちょうど干潮にあたっていました

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で、先日さっそく第1回目の講座があって受けてきたんだけど、一昨年の本科メンバーがたくさん受講されていてまさかの同窓会といった感じでとても楽しかった。


 この時期はシギやチドリが飛来しています

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とはいえ、みなマスクを着けて、かつ適度な距離をとりながらの受講で思いっきり楽しめないのは仕方ないとしてもちょっとさびしかったな。

一日も早くマスクなしで交流ができるようになりたいものですね。


 野鳥観察にとどまらず身近な自然を存分に体験します

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第1回目の講座は谷津干潟にある自然観察センターでの野鳥観察がメインでしたが、お招きした講師の博識がハンパなくて、野鳥にとどまらず、野草や樹木、さらには昆虫観察など多岐にわたり、まったく飽きることのない一日でした。


 ヤマボウシの花がとてもきれいに咲いていました

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次回は都市近郊の里山でのフィールドワーク。
いまから楽しみです。

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2019.12.26

正月飾りを初めて作りました

毎週木曜日に受講している千葉シニア自然大学の講座で正月飾り作りを初めて体験しました。
いやー、初めて縄をなうところからやってみたけど、難しいですね。

 はじめての経験は楽しいものです

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午前中は鳥居飾りでの正月飾りを、午後からは本格的に縄をなうところから始める輪飾りづくりに挑戦しました。

普段使いの縄は右巻きになうので右利きの人もやりやすいらしいんだけど、正月用の縄は左巻きになうので右利きだと慣れるまで難しく、とても器用に縄をなうところまではいきませんでした。

 お手本が飾られていますが、なかなか・・

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鳥居飾りはワラを折り返して作っていくのでなんとかなったけど、午後からの輪飾りは縄づくりからなので難しかったなあ。
時代劇映画などで農民が土間であぐらをかいて縄をなう場面が出てくるけど、まさにあの感じで作ってみました。

 鳥居飾りの土台部分の完成

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受講生は私を含めて大半が60~70歳代。
親の世代が実際に縄づくりをやっていたのを見て育っているので、さすがにそういう人たちは上手です。
あいにく私の両親は都会に住んでいたのでそういう経験がなく、したがって私は下手でした。(笑)

 鳥居飾りの完成版です。やったぜ!ふー

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来年1月にはいよいよ登山学習で房総の名山、富山に登る予定でしたが、例の台風15号による倒木被害が深刻な状態のため中止となりました。
残念ですがしばらくは房総の山歩きは一部を除いて難しいでしょうね。

千葉シニア自然大学の受講風景はこちら

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2019.10.19

雨の中、奥庭と青木ヶ原樹海を散策する

久しぶりにシニア自然大学の記事です。
相変わらず毎週木曜日に受講しています。

17日は秋の富士山ツアーということで、五合目の手前にある奥庭と山麓の青木ヶ原樹海の自然観察でした。

 雨の中を熱心に受講しています

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ところがあいにくの雨。それも氷雨。
久しぶりに雨具を取り出して歩いたけど、やっぱり山は晴れた日に歩きたいな。

 ハイイロキゴケ

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雨に加えてガスも立ち込めていたので奥庭からの富士山頂の絶景は望めません。
まあでも、今回の観察対象は地衣類(つまり苔)が主体なので雨でしっとりと濡れた苔を観察することができて良かったかも。

 溶岩の上にしっかりと根付いたヒメコマツ

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奥庭は富士山の森林限界の少し下に位置しています。
シラビソやカラマツ、それにヒメコマツなんかが生えているんだけど、自然環境が厳しいためにどれも背が低くて文字通り風雪に耐えながら生き延びている感じが伝わってきます。

 ハナゴケだと思います

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荒れ地に最初にイタドリやオンタデが定着し、次にミヤマヤナギやミヤマハンノキが生え、さらにはカラマツやダケカンバが育ってくる遷移の過程が実物を前にしてよく理解できました。

カラマツの小さな実生がミヤマヤナギに守られて成長していくさなかを目の当たりにしてちょっと感動しました。

 ミヤマヤナギに守られながら育つカラマツ

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奥庭から青木ヶ原に移動すると、樹相は大きく変わります。
ツガやヒノキの針葉樹たちが溶岩地形の表土が数センチしかない場所で大森林を形成していく過程を学ぶことができます。
わずか2,3センチしかないヒノキの実生が溶岩にへばりつきながら成長していく場面を観察していると生命のたくましさを強く感じます。

 小さなヒノキの実生がしっかりと根付いています

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 こんな感じで溶岩の上に根を張っていくのです

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同じ溶岩地形でも3000年前の古い溶岩に覆われている場所ではブナなどの落葉広葉樹が、1000年程度の新しい溶岩エリアでは針葉樹が生育しているのもよくわかります。

 美しいブナ林が広がっていました

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 美しいヒノキゴケ

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ふだん、山野草には目を向けても足元の岩や間近の木々にまで目を向けていないことが多いので気づきませんでした。
たまにはこうしたエコツアーに参加することで山の持つ様々な魅力を深掘りするのもいいですね。

 ほうとう鍋が美味しかった(奥庭荘にて)

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2019.06.07

野菜の植え付けに挑む

今週のシニア自然大学は、「野菜栽培入門」ということで、サツマイモと落花生の植え付け実習でした。

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この科目は私の不得意分野の最たるもの。
そもそも大学の農学部を出ていても、植物の栽培、ましてや野菜の栽培なんてまるで興味がないのです。(大学では農業土木工学を専攻していたもので・・。)
あ、でも食べるのは大好きですけどね。

 サツマイモのマルチシート張り作業

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昨日は久しぶりに気温30度超を記録して野外での農作業は結構つらかった。
佐倉市内にある体験農場まで自宅からの往復55kmを長靴履いてロードバイクで移動するんですからカッコ悪いです。

私以外の生徒は自宅または近くに家庭菜園を持っている人がほとんどで、講師の説明に熱心に耳を傾けて積極的に質問したりして盛り上がってました。

 落花生のマルチ設置作業

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今回は栽培の比較的容易なサツマイモと落花生。
どちらも千葉県の主要作物です。

見よう見まねでマルチ栽培に挑戦しました。
とくにサツマイモは生育の全期間をマルチしておけばいいのでなんか楽みたい。

 サツマイモ苗の植え付け完了

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全員で午前中いっぱいかかって植え付け完了。
午後からは、炎天下の中を先輩たちが栽培している作物の見学と解説に聞き入ります。
これまた暑さで辛かったー。

 みんなでやれば結構サマになる

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帰りがけ、余ったサツマイモの苗(ベニハルカ)数株とマルチシートの端切れを分けてもらいました。
自宅にある猫の額程度のスペースに植えてみることにします。

 帰ってから自宅で復習。

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秋になって見事にサツマイモが収穫できれば、野菜づくりが少しは好きになるかもしれません。

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2019.05.31

成東・東金食虫植物群落を訪ねる

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今週のシニア自然大学では、「成東・東金食虫植物群落」を訪れました。

恥ずかしい話ですが食虫植物群落が千葉にあるなんて全く知りませんでした。
しかも、大正9年(1920年)に日本初の天然記念物指定を受けていたなんてね。

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食虫植物ですぐに思い浮かぶのはモウセンゴケでしょうか。
私はこれしか知りませんでした。

 管理棟内には本日見られる植物が案内されています

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日本には22種の食虫植物がいるそうで、そのうち8種が自生しているそうです。
モウセンゴケをはじめイシモチソウ、ミミカキグサなどがこの地の代表種です。

 群落地内には観察路が整備されています

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食虫植物で連想するのは尾瀬や苗場山などの高層湿原に生育する姿。
ざっくり言えば、土壌中の栄養素が不足がちな土地に生育し、光合成を行う緑色植物でありながら、飛来する昆虫などを捕食することで栄養分を補う植物が食虫植物ということなので、高層湿原に自生しているのはたしかです。

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でも栄養素の不足している土地は全国どこにでもあるので、なにも自生しているのは山の上だけじゃない。
でも千葉の身近な場所に貴重な群落が保存されているとはね。

 メジャーなコモウセンゴケ

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この地をしっかりと守っているのもボランティアの皆さん達(成東・東金食虫植物群落を守る会)でした。
保存地内を1時間以上かけてじっくりと説明してくださいました。

 石も持ち上げる粘着力のイシモチソウ

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天然記念物指定を受けてから来年で100年だそうです。
この地が良好な環境を維持できているのも守る会の活動のおかげです。

 咲き始めたノハナショウブとノアザミ

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場所もわかったので次回はノハナショウブが見頃の時期に訪れてみたいものです。

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2019.05.29

森と海のセラピーウォーキング体験

ちょっと遅いアップですが、一週間ほど前に南房総にある大房岬を訪れたときのことを書きます。

ほぼ毎週1回の割合で受講している「千葉シニア自然大学」の野外講座で、今回は「森と海のセラピーウォーキング」がテーマでした。

 深い森に包まれた大房岬(バックは館山湾)

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富浦湾と館山湾を仕切っているのが大房岬です。
小さな岬ですが、マテバシイをはじめとした緑の深い森に覆われていてとても美しい場所でした。

大房岬自然の家の神保さんという方の指導で森林浴を体験しました。

深い森に差し込む木漏れ日が何ともいえない安息感を与えてくれます。

これまた初めての経験でしたが「パラシュートハンモック」に寝てみました。
これは快感です。病みつきになりそう。

 ハンモックに包まれての森林浴は最高の気分

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無重力状態で布に包みこまれて、頭上からは木漏れ日が差し込んできます。
いつまでもこの状態でいたかった。

午前中は森の中での森林浴。
お昼をはさんで午後からは富浦湾に移動しての海辺のウォーキングを楽しみました。

 午後からは海辺のウォーキング

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砂浜に出たら裸足になって波打ち際を歩きました。
足の裏で砂をつかむ感じが気持ちいいです。

オジサンもオバサンも子供の頃に戻ったように楽しそうにウォーキングを楽しみました。
少し歩いただけで美しい貝やヤドカリ、カニなどを見つけることができます。

 少し歩いただけでたくさんの魚介類に出会えます

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波がつくる無数の泡を見ているだけで吸い込まれていくようで気持ちいいですねえ。
海辺をただ歩くだけでしたが、いろいろな発見があってとても楽しい時間が過ぎていきます。

 テレビCMでも有名な原岡桟橋にて

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森と海辺には合わせても半日程度の滞在で何かをするわけではないものの、貴重な癒しのひと時を過ごすことができました。

 大房岬の森林セラピーは新聞にも掲載されていました。

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