南房総の秘峰・経塚山から御殿山へ
「房総のやまあるき」という本の冒頭に紹介されている山が経塚山だ。
~マテバシイの幽すい境、南房総の秘峰~
・・・とのサブタイトルに惹かれて訪ねてみた。
今回は2つのバス停を登下山口にするので計画を立てるのに時間がかかった。
何しろ市営のコミュニティバスなので本数も少なくかつ不便な土地柄のためか乗る前に事前に電話で予約をする必要がある。
そういう計画を立てるのも登山の楽しみの一つと思い慣れないバス時刻表と格闘した。
コミュニティバスの終点バス停で降り、国道410号を12分ほど歩き犬切という集落の入口に立つと「経塚山」を示す案内板が設置されていた。
案内板は都合3つ。
そのおかげで集落内をスムーズに通り抜けて山道に入ることができた。
登山道は意外なほど明瞭で手入れもされていた。
たぶん地元の人たちが日頃大切に守っているのかも知れないね。
登るほどに傾斜がだんだん強くなり尾根にのる頃には汗をかくほどになった。
山頂が近づくとなだらかになりマテバシイの林の中を進むようになる。
~マテバシイの幽すい境、南房総の秘峰~というサブタイトルが頭の中に浮かんできた。
やがて、そこだけが小広く樹木が取り払われた山頂に到着。
いくつもの切株が残っていてそれがベンチ代わりになっていた。
とにかく静かなのが何よりだ。
遠くに太平洋の海原が光って見える。
今日は2座登るので早々に退散する。
続いての目的地は御殿山。
ここには過去2度訪れていて今回が3度目となる。
経塚山から石堂原に下山して車道を北に向かう。
御子神バス停のところを左折して御子神林道に入る。
このあたりの林道はほとんど車が通らないのでのんびり歩けるのがいい。
やがて林道の先に「典膳」という料理屋が見えてきてびっくり。
後で知ったのだがテレビにも何度か放送されている名店らしい。
こんな僻地にまさか和食のレストランがあるなんて驚いてしまう。
ネットで調べたら完全予約制で美味しそうなので今度車で訪れてみよう。
典膳の先からは未舗装路となっていた。
しかも、ハイキングコースは倒木により通行できないと書いてある。
でもまあ、ダメなら引き返すつもりで先に進む。
林道は倒木もさることながら斜面崩壊がすごくてもはや林道とは呼べない代物になっていた。
幸いにもヒトは通れるのでそのまま進む。
やがて林道が終わりいよいよ山道に入る。
小さな沢の左岸沿いに付けられた踏み跡をたどるのだが、不明瞭で何度かロストしてしまった。
地図アプリで現在地を確認しながら登っていくと、やっと尾根に取り付くようになりそこからは踏み跡も明瞭になってきた。
急な尾根道をひと登りでようやく御殿山から大日山にかけての縦走路に飛び出した。
ここからははっきりした尾根みちを辿って待望の御殿山山頂に到着。
山頂のすぐ近くに立派な東屋があり、そこからは太平洋と東京湾が同時に見ることができてちょっと感動した。
春霞で見ることができなかったが、御殿山からの富士山はとても美しい。
それは前回訪れたときに堪能済みだ。
山頂では帰りのバス時刻に合わせて大休止をとりのんびりさせてっもらった。
下山路はもっとも歩かれている山田集落への道。
大黒様を経由して春の花々と愛でながらノンビリ下った。
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