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2015.09.06

北アルプス・笠ヶ岳に登ってきた

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槍穂高連峰の稜線を歩いたことがある人ならわかると思いますが、稜線の西側(飛騨側)に連なる優美な山並みがあるのを。
「ぜひ一度は歩いてみたいなあ。」と思わずにはいられないでしょう。
山好きをそんな気にさせる山こそが笠ヶ岳です。

標高は2,897m。八ヶ岳の赤岳にも若干劣りますが、端正で美しい山容は多くの人々を魅了します。
いつかは登ってみたいと思いながら登山口からの標高差が1800m近くもあるのでなかなかふんぎりがつきませんでした。
今回、高校時代の古い山仲間から笠ヶ岳登山の誘いがあったので「渡りに船」とばかりに同行することになりました。

例によって、詳しい山の記録はヤマレコに譲るとして、ブログでは山の感想を書き留めます。

歩いたコースのくわしい内容をヤマレコで表示する

出かける一週間ほど前から山の天気をチェックしてましたがほとんど雨ばかり。
こんな長雨もめずらしいですね。
高速バスの予約はひと月ほど前にしてあったので、この長雨には気持ちが凹みました。
それでも土曜日(5日)に晴れマークが付いたのでホッと一安心。

入山初日の金曜日はやっぱり雨。
久しぶりに袖を通した古いゴアテックス製の雨具は縫い目の目止めテープがベロベロに剥がれていて雨の浸入には無条件降伏状態でした。(涙)
それでも着ないよりははるかにマシなので、そのまま着用。
汗による蒸れと外からの雨水の染み出しとたたかいながら急坂を登りつづけました。

 急登が続く笠新道ですが、ブナ林に励まされます
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それにしても登路に使った笠新道の急なことといったら・・・
標高2000mを越える付近からは高い木もなくなり展望が開ける筈なのですが、あいにくの悪天候で視界ゼロ。
さらに登りつづけて標高2400mを越えると杓子平という広々したカール地形の草原に到着します。
残念ながら今日は霧と雨で広大な展望はおあずけです。
自慢の高山植物群もコバイケイソウやチングルマの残骸が風にゆれていました。

 7月下旬頃に訪れたかったコバイケイソウの残骸群落
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つらい登りはまだまだ続きます。
ようやく主稜線に到着すると今度は雨に加えて風まで吹いてきて、けっこういやな感じでしたがメリノウールのアンダーシャツを着てきて大正解。

 ガスと雨で何も見えない中を歩きました。
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せっかくの稜線漫歩も雨具のフードを目深にかぶりながらトホホの行軍。
山小屋が近づいてくると大きな石に「ガンバ」とか「ガンバレあと一息」などの言葉が書かれていて勇気が湧いてきます。
50mほど先にぼんやりと山小屋のシルエットが浮かんでいるのを見てホッとしました。

 このペイントにけっこう励まされました。
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山小屋で受付を済ませるとそのまま空身で山頂を目指します。
小屋から10分ほどで待望の笠ヶ岳山頂に立つことができました。ヤレヤレ。

 とにかく山頂には立ちたかったので。
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そして、翌朝。
4時半ころ目を覚まし、寝床のそばの窓を眺めると・・・
真っ黒で巨大なシルエットが横たわっていました。
そう、槍穂高連峰です。
山小屋の2階に位置する私の寝床が御来光の特等席でした。(笑)

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黒いシルエットの上部がだんだんと明るくなっていく様をずっと眺めていました。
山の夜明けって本当に美しいですね。
稜線にある山小屋の明かりが次々に消えていくのと対照的に空がオレンジ色に染まっていき、そして5時30分に御来光を迎えました。

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 南アルプスも美しかった。(甲斐駒の左奥に富士山)
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今日は、昨日歩いてきた道を戻るだけです。
昨日と違うのは、360度の大展望を従えながらの稜線漫歩ができること。
山小屋と笠ヶ岳の山頂に別れを告げて、縦走路を進みます。

 左から焼岳、乗鞍岳、木曽御嶽山
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 ありがとう、お世話になりました。
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右前方にはつねに槍ヶ岳と穂高連峰の稜線が見えています。
後ろを振り返れば、昨日山頂に立った笠ヶ岳をはじめ、焼岳、乗鞍岳、木曽御嶽山、富士山、南アルプス、中央アルプスの峰々が、そして前方には眼前の抜戸岳をはじめ黒部五郎岳や薬師岳、遠く剱岳、立山連峰が眺められます。
まさに「辛くても山に登って良かったなー」と思えるひとときです。

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山頂から遠くに見える山を見て、「あの山なんだろう?美しいな。」と思ったら帰宅して山を特定し、あこがれを強めていく。
その山に登る計画を立て、思いをさらに強めていく。
そんなアプローチの仕方で、これまで多くの山々を登ってきました。
といっても、好きな山は何回も登っているので山頂に立った山の数はそんなに多くはありません。

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今回の登山でも明らかに百名山狙いで笠ヶ岳を訪れた人たちがいましたが、「百名山だから登る」のもいいけど、「登ってみたら百名山だった」方がカッコイイと思うけどね。

もしも笠ヶ岳が百名山に選ばれていなかったら、少なくとも今よりはずっと静かな山歩きができただろうに本当に残念でなりません。
泉下の深田久弥も嘆いているだろうな。きっと。

 杓子平から仰ぎ見る笠ヶ岳はいいですね
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そんなことを思いながら、抜戸岳(百名山じゃないので静かな山頂でした。)を経て杓子平に下り、思いっきりの大展望を楽しんだ後、林道までの急降下に耐え、登山口にたどり着きました。

今回、久しぶりに北アルプスを歩いてみて、やっぱり自分は山が大好きなことを再認識しました。
これからも機会をとらえて山に向かいます。
とはいえ、これからはサイクリングの季節でもあります。
峠みちを自転車で息を切らせながら登りきり、そこから仰ぎ見る真白い高峰も素敵なのでそちらも再開しなくては。
忙しい秋のシーズンはもうすぐそこです。

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Comments

笠ヶ岳行かれたんですね!
すごい絶景で、雨の中登った甲斐がありましたね!
私も学生のときに夏と冬に2回登りましたが、いい山ですよねぇ。
私も大好きな山なので、そのうちまた登りたいと思っている山のひとつです。
しかし6日の朝は笠から富士山まで見えたんですか。
私は6日の朝は日の出を拝もうと思って甘利山に行ったんですが、
残念ながら甘利山からの方角は雲がかかってほとんど見えなかったです。

Posted by: HINA | 2015.09.06 09:25 PM

HINAさん こんにちは
冬も登られたとはさすがですね。あそこはかなり雪が深いでしょうに。
私たちが登った5日(土)は、その日だけなぜか晴れ渡りました。
計画は一月ほど前に決めていたので、本当にラッキーでした。
悔いは、弓折岳まで縦走して鏡平経由で下りなかったことです。
時間的には十分に余裕があったのですが、麓の温泉でゆっくりしたかったのと、登山届けにあらかじめ記入しなかったのであきらめました。
でも行きたかったなー。

Posted by: Nob | 2015.09.07 12:34 PM

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