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2008.05.27

75歳

といえば、後期高齢者医療保険問題で大注目の年齢です。
その75歳で世界最高峰に登頂したのがプロスキーヤーの三浦雄一郞さん。
ご本人は「後期」ならぬ「元気」高齢者と言っているそうですが。(笑)

心臓病を克服してのたいへんな努力には敬意を表します。
ガイド・公募登山隊の隆盛で一年間に500人、一日に20人もの登山者が登頂することもあるというエベレスト。
とはいえ、登頂するのは生身の人間に変わりはありません。
ましてや75歳という高齢での登頂には人には言えない苦労や悩みがあったことは容易に想像できます。

18歳も年下の私ですが、肩が痛いの腰が悪いのと言ってはいられなくなりました。
こういう元気なおじいちゃんが日本中にはたくさんいるんでしょうね。

ただ、ひとつだけ気になる記事が・・
新聞報道によれば、今回のプロジェクトに対して三浦さんは2005年からスポンサーの支援など約2億円を集めたとか。
標高6500メートル相当の低酸素状態を作り出すトレーニング室を自分の事務所に設けたりできるのも豊富な資金がなせる業なのかもしれません。

お金のないひがみから言うわけではありませんが、もう少し安くは行けなかったのか。
三浦さんが登頂した前日に世界最高齢で登頂に成功した76歳のネパール人登山者や昨年71歳で登頂した長野の柳沢さんたちの登山費用はどのぐらいかかったのでしょうか?

それはさておき、75歳の「後期高齢者」が最高峰に立ったという事実は消えません。
ここは素直に賞賛をおくりたいですね。

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2008.05.25

降水確率

梅雨の走りか、この土日は全国的に雨模様でした。
土曜の関東地方は「曇りのち雨」。
いつ頃から降り始めるのか、さらに降雨量の多寡でクライミング山行の実施が難しい判断になりますが、今回はリーダーの判断で「中止」となりました。

日経新聞の土曜版を読まれた方は多いと思いますが、一面の特集記事は「降水確率40% 傘持って行く?」でした。
たしかに「40%」という数字はじつに微妙ですね。
日経生活モニターの集計結果では、70%以上が「持って行く」派でした。

同じ記事の文中に、気象庁が予測した降水確率と実際の降雨があった割合の結果が掲載されていました。

0%(0.1%) 10(1.6) 20(6.7) 30(16.5) 40(30.3) 50(44.0) 60(64.4) 70(76.8) 80(87.9) 90(93.9) 100%(97.9%)

カッコ内の数字が実際に雨が降った割合だそうです。
降水確率30%の場合、実際に雨が降った割合は16.5%ということ。
すぐに気づかれたと思いますが、降水確率50%までは下ぶれ、50%以上になると上ぶれになります。
つまり、降水確率が低い時は予報値よりも実際に雨が降る確率は低いけれど、降水確率が高くなると実際に雨が降る確率は予報よりも高まるということですね。
こういうことを覚えておくのも何かの役に立つかも知れません。

ところで、「降水確率40%」の意味は?
正確には「40%という予報を100回発表した場合、40回は1ミリ以上の雨か雪が降る」ということだそうです。
そして、同じ40%という数字でも、大雨もあれば小雨もある。
雨の強度と降水確率は関係ないということも覚えておきたいですね。
降水確率100%でも小雨なら山行実施ですが、降水確率40%でも大雨が予想されるなら中止した方が賢明かも。

最後に自らの自戒をこめて。
若い頃には「降水確率」という予報もなければ気象衛星などもありませんでした。
予報精度は低かったけれども、登山者たるもの皆天気図を書くことができたし、山行中も可能なかぎりラジオ天気図を書いて自分なりに予報も立てたりしました。
今では、インターネットのピンポイント予報で時間経過毎の予報や降水確率を疑いもなく受け入れて、天気図を書くどころか忙しい時は見ようともしなくなりました。
これで果たして良いのでしょうか。

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2008.05.18

奥多摩・高水三山で新緑のシャワーを浴びる

Takamizu05

前夜の飲み会でビールばかりを飲んでいたのが災いしてか、朝から下痢気味です。
イカリソウやシュンランの姿をもとめて久しぶりに中央沿線秋山川左岸の低山を訪れる予定でしたが、お腹の刺すような痛みに耐えかねて途中下車してトイレに直行。(苦笑)

なんともしまらない話になりましたが、おかげで甲府行きの電車に乗り遅れてしまい、やむなく目的地の変更を余儀なくされました。
同行の娘からは大ブーイングです。

Takamizu03地図がなくても歩ける山ということで、奥多摩の高水三山に方向転換しました。
装備は十分ですが、地図がないとたとえポピュラーな山域であってもやはり不安ですね。
その点、高水山周辺は40年来歩き親しんでいる山域なので少しは安心です。

5月のこの時期はどこの山を訪れても目にしみるような新緑のシャワーが降り注いでくれます。
ここ高水三山でも鮮やかな新緑が私たちをむかえてくれました。
高水山の山頂付近にある常福院の境内も杉の深い緑と対照的に広葉樹のまぶしい新緑が目にとびこんできます。

三山の最高峰である岩茸石山の山頂からは、北に棒ノ折山方面に続く尾根筋が緑の濃淡のコントラストを描いていて春霞の中にうかんでいました。

Takamizu06春の山野草の姿に乏しいのが残念でしたが、それでも盛りを過ぎたヤマツツジをはじめとしてタツナミソウやチゴユリ、ノイチゴなどの花が私たちをむかえてくれました。

来週からは岩登りモードに切り替えなくては。
雪山から岩登りのシーズン切り替えのほんのわずかな期間でしたが、山野草鑑賞のハイキングができたことに感謝しながら下山の途につきました。

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2008.05.11

久しぶりに室内壁へ

R0011313s


娘と二人で花のトレッキング山行を計画していましたが、あいにく朝からの雨で中止に。
とはいえ一日中家の中にいるのはもったいないので、久しぶりに室内壁に出かけてきました。

東京にある室内壁に出かけるのは5年ぶり位かも知れません。
会員証もなくしてしまい、105円也を支払って再交付を受けました。

今日は雨なので室内壁は混むだろうな、とは思っていましたがまさかここまで大混みだとは・・。
まさに芋を洗うがごとしの大盛況ぶりにびっくり。
さらには室内がリニューアルされボルダリング壁が2階にも設けられるなど、インドアクライミングの人気の広がりぶりがよくわかりました。

私たちが登っている最中もひっきりなしに初体験のお客さんたちが訪れていました。
その都度、お店のスタッフが4~5人ずつのお客さん達にビレイ器具の使い方や基礎的なクライミングレッスンをほどこしています。
そのほとんどは若い人たちです。とくに女性の姿が多く目立ちました。
これからは服装にも気を遣わないとね。オジサンたちはステテコで行かないように!

「岩登り」がクライミングと呼ばれるようになり、「ザイル」がロープと普通に呼ぶようになってから久しいですが、インドアのクライミングがスポーツクライミングとして独自の発展を遂げるようになってすでに相当な年月が経過しています。
岩登りが、ただ危険なだけのネクラな行為だと思われていたことを思えばまさに隔世の感がします。

R0011315sそれでも、ふだん横に移動する人間が縦に移動する遊びがクライミングですから、室内壁であっても事故にだけは要注意です。
このジムでもお客さんのちょっとした行為にもお店のスタッフが鋭い目を光らせていました。
たとえば、ボルダリングのマット内に裸足で入るとか、ボルダリングの壁一面で誰かが登っている時は同時に登らせないとか・・・
安全に楽しく過ごしてもらうための努力が伝わってきて好感がもてました。
そして、一見安全に見えるようでも思いがけないところに危険因子が潜んでいるんだなあと私自身改めて感じたりもしました。

さて、久しぶりに登ったインドアクライミングの成果は?
父娘ともどもドタバタクライミングでお恥ずかしいかぎりでした。
娘の方も親の遺伝をしっかり受け継いでいるせいで、クライミングセンスはどうも・・・

やっぱりカメラを片手に花のトレッキングをやっていた方がずっと似合う父娘でした。

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2008.05.04

東京からもっとも近い3000m峰に挑む

R0011283_edited1s

HINAさんから「Nobさん、富士山に登りませんか。軽い荷物でサクサクッと。」とのお誘いがありました。
サクサク?登れるかどうかは不安でしたが、他ならぬHINAさんからのお誘いです。行かないわけにはいきません。

相談の結果、登山ルートは富士宮口にしました。
この時期、山梨県側の吉田口ルートはまだクラストしているかも知れませんから。
富士宮口は南面なので、雪質もザラメ状になっていることが多いはずです。

R0011266s前夜の10時に千葉を出発し、標高2,400mの新五合目に着いたのは深夜の1時少し前。
翌朝は5時半に起きて6時半過ぎに出発。
すると登山口で見知らぬ人から質問を受けました。
『頂上までは何時間位で着くのですか?』
「5時間位ですかね。」
『え、往復じゃなくて?』
「ええ、登りに5時間、下りは2時間半位かな。」
『あのぉ、初心者なんですが、それでも行けますか?』
「止めた方がいいですよ。アイゼンとか持ってますか?」
『は?アイゼンって何ですか?』
「えっー?! 絶対に登っちゃだめですよ! 引き返してください!」
まったく、恐ろしい人たちもいるもんです。

R0011285s彼らの出で立ちを見ると、軽登山靴にストックに麦わら帽子です。
完全に夏の富士登山と間違えています。(苦笑)

そんなハプニングもありましたが、とにかく出発です。
富士登山は途中にある山小屋が良い目標になってくれます。
振り返れば、伊豆半島や駿河湾の海岸線が美しいです。
愛鷹山は眼下に見えます。

六合五勺の小屋で休憩したあと、七合目を飛ばして標高3,200mの八合目まで一気に登りました。
強風も連続的に吹き抜けており、斜度もそれなりに強まってくるので、バランス保持のためにアイゼンをつけました。
出発時には雲に覆われていた山頂部もすっかり晴れ渡り、群青色の空が本当に美しかった。

R0011297s九合目、九合五勺の小屋を過ぎれば、ひと登りで富士宮口の頂上です。
今回のリーダーはHINAさんです。
「HINAさん、剣ヶ峰は登ります?べつに登らなくてもいいんじゃない?」とお伺いをたてたところHINAさん曰く「せっかくですから登りましょう。ほんの300m程先ですよ」
(ホントに登るんかい?)

強風のために時折耐風姿勢をとりながら、クラストした急斜面をアイゼンの爪をきかせて一歩一歩登ります。
旧レーダードームの先に「日本最高峰 剣ヶ峰」の石碑が建っていました。
標高3,776m剣ヶ峰頂上からの展望は格別のものがあります。

いまこの瞬間、日本の最高地点にいるのは私とHINAさんだけです。
日本国中ながめても、私たちよりも高い場所にいる人はいません。
そう考えると、なにやら誇らしい気持ちが湧いてきました。

ふたたび富士宮口頂上に移動して、下山の途につきました。
下りは尻セードをまじえながら一気に下りました。
下りの時間は1時間40分。
五合目の駐車場に戻る頃には下半身がガクガクになってしまいました。

R0011301s富士宮口からの登山は1969年8月以来ですから約40年ぶりになります。
当時の山日記によると、新五合目を22時半に登り始めて富士宮口3時2分着とありました。
日記を読み返してみると九合五勺からは苦しくて何度も立ち止まって休憩している様が書いてありました。

40年後の今回は6時35分にスタートして富士宮口頂上には10時56分着。
今回の方が速いのにはちょっと驚きです。
若さにまかせてがむしゃらに登っていた高校時代に比べて、若葉マーク付きとはいえ登山の基礎知識を身につけているオジサンの方に軍配が上がった格好ですね。(笑)

HINAさんの記録はこちら

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