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2008.02.13

植村直己冒険賞

昨日、2007年「植村直己冒険賞」の受賞発表がありました。
既報のとおり野口健クンが受賞しました。

このニュースを聞いて、なんとなく違和感を感じました。
どうしても植村直己と野口健とがダブって見えてこないのです。


この賞の歴代受賞者を調べてみたら・・

1996年、尾崎隆:ミャンマー最高峰カカボラジ初登頂
1997年、米子昭男:片腕のハンディを持ちながら、ヨットで大西洋・太平洋単独横断
1998年、関野吉晴:グレートジャーニー、5万km
1999年、大場満郎:史上初 北極海 単独横断、南極大陸 約4,000 kmの単独横断
2000年、神田道夫:熱気球でヒマラヤ・ナンガパルバット(8,125m)越えに成功
2001年、中山嘉太郎:西安~イスタンブール、走り旅、9,374 km、205日間
2002年、山野井泰史・妙子:ギャチュンカン峰(7952 m)の登頂
2003年、安東浩正:日本人初の厳冬期シベリア単独自転車横断、14,927 km、248日間
2004年、渡邉玉枝:女性世界最高齢(65歳)で8000m峰5座目となるローツェに登頂
2005年、永瀬忠志:リヤカーを引き、4万3千kmを踏破
2006年、小松由佳:日本人女性では初めてK2に登頂

過去の受賞者たちは、皆さん地味ながらユニークかつ創造的な活動をしています。
世間をあっと言わせながらも、なんて馬鹿げたことを!と思わずにはいられない憎めない一面も持ち合わせています。
そして、世間的な名誉やお金とはほとんど無縁の人たちばかりのような感じもします。
人にどう思われようがコツコツと自分のやりたいことを貫き通す。その結果が受賞につながったという感じです。

それに比べて、今回の野口クン。
「登山家」「アルピニスト」としてマスコミから常に脚光を浴びています。
政界や財界のお歴々とも仲良しみたいだし、キリンビールのCMでは八ヶ岳(天狗岳)で美味そうに発泡酒を飲んでる場面が連日放映されています。

受賞の理由に、「昨年5月のエベレスト登頂で、日本人8人目となる中国、ネパール両側からの登頂を成し遂げたことに加え、エベレストや富士山での清掃活動などが評価された。」
とありましたが、登山界にほんの少し明るい人なら、エベレストは登った回数ではなく、どのような登山スタイルで登ったかが問われること位先刻ご承知ですよね。
ある意味、広告塔に徹することで、世間の耳目を地球環境保全活動に向けるという「功績」は否定してはいけないのでしょうが・・

うーん。
でも、私には違和感をともなったニュースでした。
「受賞該当者なし」の年があってもいいのに・・


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植村直己冒険賞(植村直己冒険館のサイトより抜粋)

目的
本賞は、世界的な冒険家である故植村直己氏の精神を継承し、周到に用意された計画に基づき、不撓不屈の精神によって未知の世界を切り拓くとともに、人々に夢と希望そして勇気を与えてくれた創造的な行動(業績)について表彰することを目的とする。

賞の対象
極地、山岳、海洋、空等の自然を対象とし、日本または世界各地において、人間の可能性に挑んだ創造的な勇気ある行動(業績)を対象とする。

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Comments

あの八ヶ岳でのCMですけど、「冬山でビールかよ!」と、思わず寒気がします。(発泡酒とは知らなかった。)
寒い冬山では暖かい飲み物に決まってるじゃないか。あのCMを見るたびに下痢しそうになります。

Posted by: おじん堂 | 2008.02.14 04:47 PM

冬山でビール。たしかに寒い感じはしますね。
以前、八ヶ岳で冬のバリエーションルートを登り終えてテントに戻り、缶ビールで乾杯したら全身に震えがとまらなくなって、そのままテントを畳んで下山しました。
冬はやっぱり焼酎のお湯割りにかぎります。

Posted by: Nob | 2008.02.16 11:33 AM

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