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2007.10.15

合同搬出訓練に参加して

P1030228s初めて一都三県合同の搬出訓練に参加しました。

各県の救助隊メンバーが谷川岳山麓に集合して、東黒沢を舞台にして行われた訓練は内容も充実していて、私にとって相当な刺激となったことはたしかです。

P1030236s想定は、東黒沢溯行を行ったと思われる行方不明単独者の捜索および搬出活動ですが、今回は一連の搬出動作を確認するため、要救助者の位置をあらかじめ設定して行いました。
また、組織レスキュー(現地本部/捜索班[1次/2次]/通信班)としての連携確認も行いました。

故障モチの小屋番子はレスキューの花形である捜索班には入れないので、現地本部で無線と各班の現在位置をGPSにより把握する作業のお手伝いをしました。
現地本部の仕事も初体験でしたが、なかなか勉強になります。
P1030223s尾根上に待機中の通信班を介して、沢で行動中の1次捜索班(捜索と負傷者梱包、搬出)と2次捜索班(資機材搬入と搬出応援)に的確な指示と情報を流すという作業も、実際にやってみるとなかなかむずかしいものです。

それにしても大変なのは捜索班です。
二日目の後半に今後の勉強のためにと、「ハナゲの滝」の上まで見学のために登らせてもらいました。
負傷者(今回は土のう)をシート梱包して、スケットと呼ばれるレスキュー用のストレッチャーにのせてから沢身を出合まで搬出さる作業は見ているだけで疲れがどっときます。(もちろん、作業しているメンバーはもっと大変!)
負傷者の安全を最優先させながらの沢の下降は考えているよりもずっとたいへんな作業でした。
P1030238sハナゲの滝は落差こそ20m程度しかありませんが、長さはゆうに100mはある長大なナメ滝です。
その大滝に支点工作を施し、100mスタティックロープをセットしての搬出作業、また手作業で運べない箇所ではチロリアンブリッジをセットしての空中搬出も行わなければなりません。

ひとつの小滝を通過させるだけですぐに30分、1時間という時があっという間にすぎていきます。
訓練の舞台となった東黒沢は傾斜もゆるく沢も明るく開けているので普通なら短時間で抜けられる易しい沢といえますが、いざ負傷者を搬出するとなると下降に丸一日を要する非常に困難な状況になってしまいます。

P1030242sこれら捜索班の活動も大変でしたが、尾根上にじっと待機して捜索班と現地本部を中継する役目の通信班も、地味ながらとても重要な役割をになってくれました。

数多くの役割を総合的に発揮してはじめて一人の負傷者を安全に下ろすことができるわけで、今回これら一連の作業を現地本部と搬出現場で目の当たりにできたのはラッキーだったかもしれません。

P1030248sしかし、肩の故障が本当に悔やまれます。
本来なら捜索班で実際の搬出作業を経験したかった、というのが本音です。
内心忸怩たる思いもあった今回の合同訓練。
刺激と悔いとが入り交じったちょっと複雑な気持ちもありますが、でも思い切って参加してよかったと心からおもえた二日間でした。

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