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2007.03.24

白い墓標

070324marishiten01あれから一年・・・
ふたたびこの氷瀑を訪れました。

ほとんど埋もれかかっているF1を越えると、大滝が眼前にその姿を現します。
その瞬間、私には雄大な白い墓標として目に映りました。


香華をたむけての献花、そして黙祷・・

070324marishiten02今日はかならずこの氷瀑を登るつもりです。
それが天国にいる彼女との約束です。

Oさん、そして錦少年さんがそれぞれにルートを決めてリードしていきました。
彼らの姿が視界から消えていき、つづいてSさんと私の番です。

この滝をリードで登れるほどの技量を持ち得ない私は、トップロープでトライさせてもらいました。
右手のバイルをしっかりと氷面に打ち込み、そして左手のバイルも同様に打ち込みながら、アイゼンをしっかり氷に乗せた時、体がふーっと上がりました。

070324marishiten03中盤、腕が疲れてきてフイフイに体を預ける場面もありました。
ギャップを越えて終了点が見えてきたとき、一瞬ですが彼女と一緒に登っている感覚にとらわれました。


きっと彼女が登らせてくれた大滝なのです。
先程までは白い墓標に見えた氷瀑が、登り終えた今はごく普通の氷の滝に戻ってくれました。

春がすぐそこまで迫っている八ヶ岳山麓に向けて、雪と氷の摩利支天沢を後にしました。

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2007.03.17

藤坂ロックガーデン再訪

070317frg001先週に引き続いて今週末もハイキングに出かける予定でしたが、急きょ予定を変更して栃木県佐野にある藤坂ロックガーデンを訪れました。

同行のm3nbクンは、頸椎の痛みに加えて仕事のやり過ぎによる腰痛に見舞われています。
彼も50歳の坂を越えてようやく岳樺故障クラブの正会員になった訳です。
これではハイキングで6時間も歩けるわけがありません。

070317frg003_1彼を残して自分だけハイキングを楽しむというのもちょっと可哀想なので、仕方なく予定変更して二人で藤坂ロックガーデンを再訪することになった次第です。

なぜ藤坂ロックガーデン(FRG)なのか?
ここの岩場は駐車場から歩いて5分という日本で一番便利な?岩場だからです。
これなら腰痛持ちのm3nbクンでも這ってでも行くことができますね。(笑)

070317frg002さて、冗談はともかく、当会の現メンバーはあまり多くの岩場を知らないので、昨年あたりから古株?の私が案内役をつとめることにしています。
取り付きまでを案内して、岩場に着いたらあとはフォローでラクチンに登らせてもらおうという魂胆なのです。
これなら肩の壊れている小屋番子でもだましだましクライミングを続けることができるというものです。

070317frg004今回訪れたFRGは、1969年にグランドジョラス・ウォーカー稜の単独世界第2登を成し遂げた斉藤雅巳氏が個人で管理されているロックゲレンデです。
4,5年前までは当会でもたびたび利用させていただいたのですが、自家用車利用でないと行かれないために自然と足が遠のいていました。

しかし、車さえあれば東京から約1時間半で行くことができ、しかも斉藤氏が整備してくれた駐車場から歩いて5分という至近にある岩場ということで、「これは通うしかない」という気になり、今回の再訪につながりました。

070317frg005今日の岩場は私とm3nbクンだけの貸し切りでした。
3ピッチのルートを終えて懸垂下降で取り付きに降り立つと懐かしい斉藤氏が笑顔で迎えてくれました。
きちっと背広を着て対応する氏の姿勢は4年前と変わりません。
変わったことといえば、私同様に肩を痛められたとのこと。
岩場のメンテ等でお手伝いできることがあれば微力ながら協力したいものです。

070317frg006さて、久しぶりのFRGでしたが、簡単には登らせてはくれませんでした。
おっかなびっくりビビリながらのクライミングも、終わってみれば楽しいものです。
貸し切り状態の岩場で二人でおしゃべりしながらゆったりと岩との対話を楽しんできました。

070317frg007今回の再訪を機に、当会の若手メンバーもどんどん訪れてほしいと心から思いつつ4年ぶりの岩場をあとにしました。


070317frg008

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2007.03.10

春を探しに奥多摩へ

R0010459s久しぶりのハイキングです。
早春の奥多摩に春の気配を感じ取りに出かけました。

目的地は築瀬(つくぜ)尾根から高峰を経て日の出山へ。下りは日の出山北尾根をとりました。
一般のルートガイドには載っていない地味な山稜です。
リーダーの竜少年さんも最近はこうした渋くて味わいのある低山を好むようになったようです。

R0010461_edited1s沢井駅で下車して奥多摩渓谷を吊り橋で渡ればすぐに尾根の取り付きです。
渓谷沿いには紅梅白梅が満開で迎えてくれました。
取り付き序盤は道のない薄いヤブをかき分けながら明瞭な尾根筋をもとめて登ります。
やがて小尾根に合流し薄い踏み跡を辿るようになりました。

R0010464s雑木と植林が交互に現れ、次第に高度を上げていくと杉の植林帯が続いていきます。
踏み跡には豊かな弾力性のある苔がびっしりと張り付いていて、この道がほとんど利用されていないことがわかります。

出発前に竜少年さんが「たぶん一人の登山者にも出会わないはずだよ」と言っていましたが、誠にそのとおりでわれわれ4人だけの静かな尾根歩きを楽しむことができました。

R0010466_edited1s高圧線鉄塔を過ぎ、ひと登りで日の出山から吉野梅郷に至る金比羅尾根に合流しました。
ここからはポピュラーなハイキングコースです。
今が見頃の梅を求めて吉野梅郷まで縦走するたくさんのハイカー達とすれ違いました。

緩やかな山稜をのんびりとおしゃべりしながら辿るのも早春ハイキングの楽しみの一つ。
駅から2時間40分ほどで日の出山頂上に着きました。
さすがは人気の山だけあって山頂は人垣に溢れていました。

R0010469sお昼ご飯を食べた後は、これまた竜少年さんとっておきの下山路である北尾根を下ります。
山頂直下の転落防止柵を乗り越えて下るというのが気に入りました。
足下が不安定な急斜面を一気に下ります。
いやはや膝が笑い出す頃ようやく歩きやすくなりました。

R0010473s登りにとった築瀬尾根同様にこの北尾根にも登山者はわれわれ以外誰もいません。
樹林越しにかいま見える奥多摩の山々を眺めながらノンビリと下りました。

下り着いた所は御嶽神社へと続く参道の途中。
御獄駅へは車道を避けて早春の気が息づく渓谷沿いの遊歩道を歩きました。

R0010481s道のあちこちに春の訪れを告げるスミレの群落が迎えてくれます。
河原の大石には若者たちが歓声を上げながらボルダリングに興じていました。
あとひと月足らずで春本番を迎えるのですね。

R0010487s

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