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2006.08.27

御岳山の巨樹を訪ねて

Mitakesan01奥多摩には「巨樹」「巨木」といわれる樹々がたくさんあるそうです。
とくに日原周辺に数々の巨樹の存在が知られていますが、今回は御岳山周辺の巨樹を訪ねてみました。

御岳山の表参道には杉の巨樹がたくさんあります。
ここではケーブルには乗らずにぜひ歩きましょう。
Mitakesan02急な坂道の両側には巨木が林立しています。樹に付けられた番号札は700番台まであったのでその数の多さがわかります。

江戸時代に植えられたものなので自然林ではありませんが、樹齢350年前後、幹周り6m超の巨木が競うように林立していて、その壮観な立ち姿を仰ぐだけでしばし時間を忘れてしまいます。

あいにくの雨降りでしたが、小糠雨と山霧のベールがあたりを覆い、本当に神秘的な空間を漂うようなひとときを満喫できました。

Mitakesan03表参道を登りきると、ケーブルカーからの道に合流します。
しばし歩くと「神代(かみよ)欅」が現れます。
樹齢推定1000年、樹高30m、目通り(目の高さの幹の太さ〈周囲〉)8.2mという立派なものですが、かなりの老木で、それこそ平安の昔からの歴史をずっと見つめ続けていることになります。


Mitakesan04御岳神社にお参りした後は、鳩ノ巣駅に向けて裏参道を下りました。
山野草の名前に暗い小屋番子にとって、今回ご一緒させていただいたヨーコさんは実にありがたい同行者です。
なにしろ当会きってのお花通ですから。

ハグロソウ、フシグロセンノウ、キバナアキギリ、タマアジサイ、ヤマジノホトトギス、ソバナ、ヤブラン等々、ともすれば気づかないうちに通り過ぎる足下にはたくさんの山野草が健気に咲きほこっていました。

3000m級のアルプスに咲く高山植物もいいですが、1000m足らずの低山で地味に咲くこれら山野草の魅力を再発見した思いです。

Mitakesan06大楢峠ではコナラの巨樹に再会しました。
前回は「ふーん」とただ通り過ぎたものでした。今回改めて根元から見上げて見ました。
うまく言葉では表せませんが、人間など遠く及ばない神秘的な生命力みたいなものを強く感じたのは私だけではないと思います。
ちなみにコナラの巨樹は珍しいそうです。


Mitakesan05入山から下山までずっと雨具のお世話になった一日でしたが、巨樹や山野草との対話を楽しむことのできた貴重な一日でした。

【コースタイム】
御岳駅(9:00)・・・滝本(9:35~40)・・・御岳神社(11:00~20)・・・大楢峠(12:30~50)・・・鳩ノ巣駅(14:40)

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2006.08.20

プルージックロープ

060820_rope02エーデルワイス(EDELWEISS)社のプルージックロープを買ってみました。

径7mmのこのロープは、プルージック専用につくられたものです。
このロープでつくったプルージックは、しなやかでループの上下動が円滑に進む利点があるそうです。

普通メインロープ径との差が大きいほど制動がよく効くと言われているプルージック結びですが、今回9mm径のメインロープに対して3:1の引き上げシステムをつくり試してみたところ、7mm径でも十分に効くことがわかりました。

060820_rope01通常使われる6mm径に比べてロープ強度が増すので、セルフレスキューの現場では頼りになりそうです。

7mm径ということと、スリングの結び目をプルージックの結び目に持ってくる「ブリッジプルージック」結びのおかげで、プルージックの欠点である効き過ぎによる締まりすぎ現象もありませんでした。

締まりやすく動かしやすい、とても使いやすいロープだと思います。

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2006.08.07

忘れ物を撮り(?)に北尾根へ

8月5日、前穂・北尾根を再訪しました。
竜少年と私にとってはそれぞれ3回目のトレースとなります。

「昨年と同月同日にまったく同じ場所に行くなんて!」と、かなり物好きというか自分でもあきれてしまいますが、当会の竜少年代表が「今年も行くぞー!」と言えばそれに従うのが模範的な部下の務めなのです。

060805_hodaka01さて、竜少年が行きたがる本当の理由は何だろう?
その答えが北尾根縦走中にわかりました。

IV峰のピーク直下には槍穂高をバックにしてカッコイイ写真が撮れる絶好のビューポイントがあります。
昨年も同じ場所で記念写真を撮ったのですが、これが山岳雑誌「岳人」に掲載されましておかげで掲載誌を1冊ゲットできました。

さて、件(くだん)の場所に差しかかったとき、竜少年曰く「Nobさーん、ポーズとるから撮ってよ!」
めずらしく声がかかりました。
「いやー、ここでこういうポーズしたかったんですよー! エへへへ、、」

えー!
まさか、この写真を撮らせるためにわざわざカメラマン代わりに連れてこられたの?
とほほ、、、

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とまあ、今のは冗談ですが、大事な忘れ物を取りにでかけたのは事実です。

060805_hodaka02私たち二人にとっては、昨年のヒヤリハットが忘れられません。
II峰で懸垂下降地点を間違えてしまい、同行の大切な仲間に怪我をさせてしまいました。
今回はそのリベンジです。
正しいルートファインディングという「忘れ物」を無事に取り戻すことができました。


一方、今回ご一緒した富士丸さんにとっては30年ぶりの穂高でした。
28歳の時にトレースした厳冬期・明神岳東稜から奥穂までの縦走以来30年ぶりという富士丸さんです。
北尾根から前穂山頂に立った時は感慨無量の面持ちでした。
吊尾根を経て奥穂に登り、穂高岳山荘では闘病中の古い岳友のためにお見舞いの品を選ぶという優しい一面を見せてくれました。
でも、富士丸さんが30年ぶりにバリエーションルートから見事に登頂できた事実こそが、闘病中の岳友にとっては何よりの励みになったのではないでしょうか。

メンバーそれぞれの思いを刻みつけることのできた穂高の3日間でした。
060805_hodaka03

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2006.08.01

日本の登山家が愛したルート50

日本の登山家が愛したルート50以前、「岳人」誌で連載していたリレー連載「マイフェイバリットルート」を単行本化したものです。
岳人は定期購読していないので今回まとめて読むことができました。
世界各地の山々や岩壁を登ってきた日本の代表的な登山家が50人、ずらりと勢揃いしています。
不肖小屋番も山を歩きはじめて40年近くになりますが、もちろんここに紹介されている50人を全員知っているわけではありません。

この本ではじめて知った人もたくさんいます。
そんな中の一人が木下徳彦さん。
彼のマイフェイバリットルートである「北アルプス・称名川下ノ廊下溯行」のページは読んでいてゾクゾクしました。
立山室堂平から至近にある「称名滝」。この滝が日本最大の高差を誇ることは知っていましたが、その奥に連なる「下ノ廊下」が人類未溯行だということは初めて知りました。

それからもう一編。
茨城の本図一統さんによる「剱沢大滝」もワクワクする内容でした。
「もし今回戻らないようなことがあったら後は頼む」と妻に告げてきたとか。うーん。この自分勝手さがすごい!

さて、紹介されている分野はボルダリングから冬季アルパインクライミングまで5つのジャンルからと多彩です。
たった4,5mの石ころに宇宙を見ているクライマーから限界ギリギリの冬季継続登攀まで、人それぞれのマイフェイバリットルートが個性的に語られています。

ところで、本書のトリをつとめているのはもちろん山野井泰史氏。
彼のマイフェイバリットルートは???
この章も必見です。ですから最後まで読んでくださいね。

日本の登山家が愛したルート50

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