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2005.05.29

命の洗濯 -初夏の高原にて-

RIMG0049-s2実家のオヤジ殿から連絡がきました。
「今度の週末、那須高原にツツジを見に行かないか。」

こちらとしては、クライミングの練習がしたかったので、
「うーん。ちょっと予定がなあ。ブツブツ・・」
と渋っていると、
「じゃあ、いいよ。一人で行くから。」
おっと!それだけはいけません。
その言葉は文字どおりの殺し文句。
なにしろ満86歳でまだ時々運転してるんですから。
高速道をヨタヨタ運転して、万が一ということになれば一人で行かせた私の責任が重大。
で、仕方なく、オヤジ殿と二人だけの小旅行となりました。(^^;

このところの忙しさでたまには息抜きのドライブもいいかな、とプラス思考で那須高原を目指しました。
那須高原は御用邸などもありリゾート地として有名ですが、本当に素晴らしいのは山並みの縦走路です。
関東平野のどん詰まりにすくっと立ち上がる連嶺からの眺望は高度感もあり超一級品です。
また、標高2000mにも満たない割にはハイマツの濃緑や多彩な高山植物が山嶺を彩り、充実した山旅を約束してくれるので、四季を問わずに若い頃から幾度となく歩いてきました。

RIMG0059R-s2今回は山歩きではなく、年寄り同伴のそぞろ歩きです。
八幡温泉のツツジ群落を訪れました。

なぜ、那須高原にはツツジが多いのでしょう?
遊歩道に立てかけてあった説明板でその謎がわかりました。
昔から那須地方は放牧が盛んで、馬が高原の草や樹木の若芽を食べ尽くしたのですが、ツツジには毒性があり、それだけは馬も口に運ばなかったとか。
その結果、ツツジだけが残り、かつ優性種として、周辺一帯に広がったそうです。

そういえば、美ヶ原も霧ヶ峰もツツジが美しいですが、いずれも放牧の歴史があります。
なるほど。
放牧馬のおかげで今、美しいツツジの群落を見ることができるのですね。
ま、いずれにしてもさわやかな初夏の風が心地よく、命の洗濯ができました。

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2005.05.26

器用貧乏

職場が変わって1ヶ月が過ぎました。
前の職場のようにノンビリしたところは微塵もなく、いつも電話が鳴り、来客があり、打合せが入り、メールが届きます。
高層ビルの15階にあるオフィスからは無機質な大小のビル群とロマンのかけらもない工業港が眺められるだけです。

P1000002

周囲の同僚は私と同じオジサン族が多数派です。
みんなの悩みはパソコン操作。
GPSのデータをパソコンに取り込んだり、PHSの通信カードをノートPCに接続してモバイル環境を楽しんでいる当会の代表(竜少年さん63歳)を見ているせいか、私の同僚はざっと10年は遅れて見えます。
ウ、ということはIT年齢73歳?(^^;

昨日から今日にかけて、私が質問を受けた内容を列記します。
「Nobさーん、ワリィ、ちょっと見てぇ。メールソフトのアドレス帳が消えちゃったんだけどぉー。」
「エクセルで合計を出すときの「命令」って何だっけ?」
「CDからファイルをコピーして、修正したんだけど、保存しようと思ったら書き込みできないよー!」
「Nobさーん!10人まとめてメールを出す方法ありますよねー?どうやってやるのぉ?」
・・・
まだまだたくさんありますがもう止めときます。(^^;

まあ、私も新入りだし、生意気に見られたくないのでニコッと笑って親身になって相談にのってあげています。(^^)

そんな時、ふと思い出したのが、新人クンの言葉でした。
「Nobさんも器用貧乏の代表みたいな人だなー。わははははー」

ん?「器用貧乏」?
それって、誉め言葉じゃないよな?
辞書で調べてみました。
「器用貧乏 - なまじ器用なために一事に徹することができず、結局、大成しないこと。
やっぱり!
アイツ! 今度会ったらタダじゃ置きません。
しかし、彼の言うことも一理(いやニ理、三理?)あります。
なぜなら、私からパソコンのアドバイスを受けた人に限って、5時45分の終業時刻になると「じゃあ、Nobさーん!お先に!残業がんばってねー!」
・・・なんですから。
結局、わたしは大成せずに、つねに「踏み台」で終わるしかないのでしょうか。(^^;

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2005.05.22

中身の濃い一日を過ごす

IMG_8252-s奥武蔵の天覧山に行ってきました。
天覧山は埼玉県飯能市の郊外に位置する標高200m足らずの低山ですが、中腹に「天覧ハング」というオーバーハングをした小さな岩場をもっています。
岩場のスケールは小さいのですが、訪れる人も少ないために山岳会のトレーニングに向いています。
今日のテーマは懸垂下降と空中懸垂時の仮固定。それにアブミの乗り込み慣らしです。懸垂下降は竜少年さんが、仮固定とアブミはMiyaさんが講師役を買って出てくれました。

懸垂下降にはもっぱらエイト環を使用しますが、使い方を雑にするとロープが逆向きにセットされてしまうこともしばしばあります。
合理的なセットの仕方を参加者みんなで披露しあって、実際に確認して自分にあった合理的なセット方法を学び合いました。
小さな会のメリットは、皆がお互いに肩肘張らずに「知らないことは仲間から吸収しあう。」という姿勢が自然にできること。新しい技術が紹介されれば、みんなで吸収しようという雰囲気が出来上がってきます。

IMG_8258-s懸垂時の仮固定もいろいろな方法がありますが、バックアップにオートブロックを併用している場合の仮固定法やレッグループに掛けたカラビナでロープターンしている場合の仮固定方法などなど、自分の懸垂下降のスタイルに合わせて最善の方法を探すプロセスもなかなか面白いものです。

さて、肩痛でクライミングから遠ざかり気味の小屋番子ですが、案の定、登りの方は散々でした。
足で登れるルートは何とかごまかせたのですが、傾斜が強くかぶり気味のルートではテンションのかけまくりでした。
かつては初見一発で登れたルートだけにちょっとがっかり。クライミングレベルはトレーニングの回数に正比例することを改めて見せつけられました。
最後にアブミにも乗ってみました。A2の人工でしたが、まったく歯が立たず。でも、前回(3年前)よりは少し上まで登れたのが救いでした。(^^;

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夜は場所を都内に移してのミニ講習会&月例会。
講習会のテーマは「三角巾を用いた救急法」です。会では手に余るので、連盟の理事長さんに来てもらいました。
三角巾はただの布切れ、普通の巻き包帯の方が使い勝手が良いと漠然と思っていましたが、滅菌ガーゼと三角巾とを使った手当法のバリエーションの多さに驚きました。
正しい使用法をマスターすれば「かなり使える」と強く感じたのは私だけではなく参加者全員の思いだったと思います。
講習の1時間半ではあまりにも短すぎました。たっぷり一日は欲しい内容でした。

昼間の実地訓練、夜の講習&例会、終わった後の飲み会と、一日の「行動時間」はなんと16時間!
早朝から深夜まで中身の濃い一日でした。(^^)
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2005.05.17

大きな古時計

RIMG0026-sおーきなノッポのふるどけぃー
おじぃーさんのーとけぃー

ひゃくねーんいつもー うごいていたー
ごじまんのー とけいさー
・・・

会の中では「ペースが速い!速すぎる!」とクレームがつく私の歩き。
「どこかハイキングに行きませんかー?」と誘っても、皆なんだかんだと理由をつけて私と行くのを避けているのです。(^^;
それとは対照的に、会の代表である竜少年氏のモテることといったら!
竜少年さんが「どこか行きましょうかー。」と誘うと、会の女性会員たちから「ぜひ!ぜひご一緒してくださーい!」と黄色い歓声が飛び交います。

このままではパートナーがいなくなってしまう。
焦燥感に襲われている小屋番Nobなのでした。

RIMG0037-sそこで、一念発起。
「生まれ変わったNobの歩きをみてください!」ということになりました。

4月、5月と私がリーダーで雪山とハイキングに出かけました。
冒頭ご紹介した「大きな古時計」(おじいさんの時計)を口ずさみながら登ることにしました。
すると、これが大当たり。とってもいいペースで歩けるのです。
だいたい標準コースタイムの1割から2割増しぐらいでしょうか?
先日の大山三峰山も登り2時間40分のところを3時間かけてゆっくり登りました。

さあ、これで女性会員の支持は取り付けたと思ったら大間違い。
地図読みのトレーニング山行だったのですが、どうも私の教え方が難しいらしく、皆さんなかなか解ってはくれませんでした。(^^;
この分野での竜少年さんには当分追いつきそうもありません。

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RIMG0039-s
大きなのっぽの古時計
おじいさんの時計
百年いつも動いてた
ご自慢の時計さ
おじいさんの生まれた朝に
買ってきた時計さ
いまはもう動かない その時計
(*)百年休まずに
   チクタクチクタク
   おじいさんといっしょに
   チクタクチクタク
   いまはもう動かない
   その時計

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2005.05.14

星にのばされたザイル

hoshi図書館に置いてあったので、借りてきました。

「星にのばされたザイル」は、ガストンレビュファによる「星と嵐」「天と地の間」に続く三部作
の最後を飾った作品です。

7つの印象的な登攀の記録です。
どれもすばらしいクライミングです。何回観てもクライミングシーンは飽きません。
どうしてあんなに身のこなしが軽いのでしょうか。
ビブラム底のごっつい登山靴で軽々と登っていくレビュファが本当に羨ましい。

ジャケットなど着ずにいつも派手なセーターを自然に着こなしているのもレビュファ流。私も一時あのセーターに憧れて、バーゲンで手に入れた似たようなデザインのセーターを着てゴキゲンだった頃もありました。

アルプスには草付きなどというブッシュはどこにも見あたりませんね。
あるのは、花崗岩の大岩壁と、青白い氷河、それに急峻な雪壁と蒼い空。
やはり、憧れます。


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花崗岩と氷雪の前では
クライマーは陶磁器のような存在だ

永遠の像と相対しては
脆さそのものの姿だ

だが意志があれば道は通じる
理解する心さえあれば
計り知れない喜びが生まれる

アルピニストは星に届くまで
そのザイルをのばすのだ


ガストン・レビュファ(近藤等 訳)

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2005.05.07

無線局事項書及び工事設計書???

RIMG0010-s一時は絶滅寸前の当会でしたが、先日の五龍岳ではなんと!7名ものメンバーが参加してくれました。
パーティーも「ピークハント隊」と「登攀隊」の二つに分かれました。そこで必要になったのがトランシーバです。

参加メンバーの中で無線従事者免許を持ってるのはリーダーの竜少年さんとサブのNobだけです。
このうち、無線局を維持しているのはお金持ちの竜少年さんだけ。私は5年に一度の更新をさぼったため、いつの間にか失効してしまいました。

アマチュア無線はややこしくて、一生有効の無線従事者免許証を持っていても、無線局免許状がないと交信できません。
これを自動車に喩えると、車の免許は持っていても、車検切れの車は運転できないのと同じことなのです。
つまり、山で堂々と交信できるのはリーダーだけ。私は無免許運転者でした。

これではいかんと、再び開局申請をすることにしました。
明後日(5月9日)から申請様式が変わります。
新しい申請書をWebサイトからダウンロードしたまでは良かったのですが、記入例がないために何を書いていいかさっぱりわかりません。
「希望する周波数帯」も以前にくらべて増えているし、「電波の型式」も以前は「F3」と書けばよかったはずなのに、3VAだとか3VFだとか、チンプンカンプンの有り様です。
さらには、「発射可能な電波の型式及び周波数の範囲」「変調方式」「終段管」???

何が何だかわからないので面倒くさくなりました。
え?こんなことがわからなくてホントに4級アマチュア無線技士なの? と言われればそれまでなのですが。(^^;
世の中、携帯電話でほとんど用が足りる時代になったのに、無線局の開局申請書ってどうしてこうも難しいのでしょうか?

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2005.05.05

7年ぶりに封印を解く

IMG_8035真っ青な空に吸い込まれていくようにロープがのばされていきました。
終了点直下の雪田に連なる3人の影が雪面に投影します。ブッシュ混じりのリッジにMiyaさんの姿が消えてしばらくしてから最後のコールが響きました。「ビレイ解除!登っていいぞー!」

終了点で迎えてくれたMiyaさんを通り過ぎてからほんの一投足の細長い場所がG0(ゼロ)の頭でした。
頭上には五龍岳本峰が豊かな残雪をたくわえてはるかな高みに聳えています。時刻は11時55分。
登攀リーダーのMiyaさん、ma3nobuさんと固い握手をかわします。
IMG_8013無線でリーダーの竜少年さんに登攀の終了を告げました。一般ルートを経て先に登頂をすませた4人はずっと私たちの登攀を見守ってくれていたとのこと。

五龍岳の頂を踏んでみたいという思いもちらっと脳裏に浮かびましたが、4人の仲間たちの待つ五竜小屋に下山したいという気持ちの方が勝り、不安定なガラ場を慎重に下って7人全員が無事に合流できました。

今年の連休は前後半ともに好天に恵まれました。
私事で言えば、98年の5月4日以降遠ざかっていた雪稜バリエーションを7年ぶりで再開できた記念の日となりました。
IMG_8068終始トップをつとめてくれたMiyaさん、ずっとラストを守ってくれたma3nobuさん、本当にありがとう。
テントサイトに戻ってからの楽しい一夜。
ヒロリンさんが歌ってくれた信濃恋歌に不覚の涙をこぼしてしまった、うれしはずかしの小屋番Nobでした。(^^;

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