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2004.12.30

実り多き山行

00000005-s午前4時起床。
夜半より強まった風雪は衰える様子をみせないため、出発を見合わせる。強風がテントを大きく揺らす。
夜明けととともに風は相変わらず強いものの雪が弱まってきたので、午前8時に西穂高岳目指して出発する。
しかし、テントサイトから少し上がった稜線上は風がかなり強く、時折耐風姿勢を余儀なくされた。西穂は無理でもせめて独標(2701m)までとさらに歩を進めるが、メンバーの一人が体調不調に陥ったこともあり独標手前で行動の中止を決断する。

私にとっては2年ぶりの本格的な冬山登山である。
この2年間、身体の故障に悩み、重荷を担ぐ冬山テント山行はあきらめざるを得なかった。
ここ1年ばかりはスイミングや速歩、整体や鍼治療など、回復のための様々な手法にかなり集中して取り組んできた。完治にはもう少し時間がかかるものの、「歩き」の登山はなんとか再開できる目途がたったので思い切って年末登山の参加を申し込んだ。

00000009-s久しぶりの冬の北アルプス。
やっぱり冬の北アは甘くはない。
2001年涸沢岳西尾根、2003年爺ヶ岳東尾根、そして今年の西穂高と会としてはここ4年間で3度目の敗退になる。
冬の北アルプス3連敗だが、それぞれの山行では山頂に立つこと以上の成果が参加メンバーにもたらしてくれたものと確信している。
今回の山行でも然り。
私にとっては久しぶりに20kg超の荷物を担いで歩けたこと。風雪の稜線で寒風にたたかれた顔面にさらなる闘志を燃え上がらせることができたこと。
実り多き山行だったと思っているし、明日への登山、来年につながる登山ができたと思っている。

今年一年、小屋番日記におつきあいいただきありがとうございました。
来年も懲りずに山に向かいたいと思っていますのでよろしくお願いいたします。

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2004.12.26

わが愛しのアイテム(その4)  「つめかえ君」初体験

これが「つめかえ君」以前、会の集会で容量の減ったガスカートリッジに安価な家庭用のガスを封入する「つめかえ君」のことが話題になった。
「へえ、そんな便利なものがあるんだあ」と思いつつも可燃物を取り扱う危うさが気になってなかなか手がでなかった。
先日、ホームセンターに出かけてみて家庭用ガスカートリッジの安さにビックリ。なんと3本で250円~350円程度で買えるじゃないか。登山用のカートリッジなら1本で350円前後はするから、約1/3のコストで済む。
で、さっそくネットで購入してみた。
くわしい体験報告はこちら

作業中にガス漏れなどあるかなあ、といささか心配だったがそんなこともなくあっという間に無事終了。封入量が100cc以下と少なかったこともあり、ものの2~3分で満タンの9割程度まで復活できた。
「つめかえ君」の原理は液化ガスの温度差による容積変動をうまく利用したものである。原理もわかりやすく構造も実にシンプル。
これ、使えるなあ。(^^)

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2004.12.19

トホホのアイゼントレ

アイゼントレの様子久しぶりのアイゼントレ。
室内壁にも行かず、しばらくクライミングから遠ざかっているのでアイゼンワークのトレーニングといっても緊張の連続だった。

今日はトホホの連続。
1本目のルートではよもやの滑落で向こうずねをしたたか打ってしまう。見る見るうちに血が滲み痛みが増してくる。トホホ…。
アイゼントレで墜ちたのは初めての経験。いやー、痛いし怖い。

場所を変えての最初のルートではチムニーの中に潜り込んでしまい、どうしても終了点まで登れない。闇雲に突っ込んでしまい、あえなくテンション。トホホ…。
これはクライミング初心者が陥るワナ。わかっているのだが熱くなって金をつぎ込む下手なパチンコと同じミス。

支点工作でもメインロープに掛けた安全環付きカラビナのロックをし忘れるという極めつけのトホホ…。
環付きビナのロックは基本中の基本。それなのに忘れる愚かさ。メンバー全員にゴメンナサイと謝る。

アイゼンで登っても足が地についていない感じがなかなかとれなかった。
登れなかった場所はIV級程度の易しいルート。いくらアイゼン履いて手袋はめていても登れないルートではなかった。
以前なら体が自然と動いてくれて合理的なムーブで力を使わずに登れたルートなのに…。
練習不足だとクライミング最中の視野が狭まり、広い視野でホールドやスタンスを捉えることができなくなることを痛感した。
支点工作ミスは論外。ヒヤリハットの典型だろう。

身体の故障中でもあり、今までのようには行かないので、現状に一番ふさわしいトレーニングは何かを再検討してみたい。
反省の連続の一日だった。

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2004.12.15

先を越される

今日はヤマケイの発売日。
別に熱心な読者ではなく、普段は図書館や書店の立ち読みで済ませているのだが、年末に出る新年号だけはオマケの登山手帳(山の便利帳)目当てに毎年購入している。
買って帰ってなにげなくぱらぱらとページをめくっていたら、その66ページに。
な、なにー!
「北緯37度00分00秒、東経139度00分00秒に世界で初めて到達…」の文字が目に飛び込んできた。
「ヤラレタ!」
この交点は7月31日付けの小屋番日記にも書いたが、国内の陸地に残された数少ない未踏の交点。来春の残雪期に挑戦しようと思って、結構マジにプロジェクトを立てていたものだ。

行くなら残雪期。まさか、藪深い無雪期に挑むヤツがいるとは思わなかった。
どんな連中かと写真を見ると。うーむ、若い!どう見ても20歳代の4人組だ。
これじゃあ勝てないなあ。
しかし、交点はいい場所にあった。予想どおり藪深いものの巻機山周辺の変化に富んだ稜線の山腹にある。10月16日から18日にかけて到達したとある。
そうか。私が越後中ノ岳に登っていたときに、彼らはお隣の巻機山から三ツ石山にかけての稜線でGPS片手にヤブコギに奮闘していたのか。そう思ったら、急に彼らに親しみを感じてきた。
7月の下旬に交点の存在を知り、3ヶ月足らずで実行に移した若者たち。
そんな彼らを素直に称えてあげたい。
Congratulations!

よーし!予定どおり来春めざすぞ!N37-E139の交点へ!

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2004.12.12

阿弥陀岳中央稜を歩く

阿弥陀岳から赤岳を望む12月も中旬に入ろうというのに雪の少なさはどうしたのだろう。
年末に八ヶ岳に入山する予定なので、その偵察も兼ねてかねてから訪れたいとおもっていた阿弥陀岳の中央稜を歩いてきた。
中央稜は南稜と御小屋尾根とにはさまれたマイナーな尾根である。頂上に直接突き上げるのではなく最上部で御小屋尾根に合流することも魅力を損なう原因なのだろうか。
しかし、阿弥陀岳への最短ルートであることなどから、主にアイスクライミングや南稜からの下降路には都合がよい。今回トレースしてみて下降路などと言わずにこのルートを目的として訪れてもいいと思った。グレード的には南稜などよりも低いが適当にルートファインディングの力もいるし、何よりも好展望と静かなのがよかった。阿弥陀岳中央稜上部の稜線を行く

中央稜で出会ったのはアイスクライミング帰りパーティーのみ。南稜のP3でビバークしたとか。
中央稜には下部岩壁と上部岩壁とがあるが、下部は右から、上部は左から巻くのでザイルは不要である。岩質は大同心や小同心同様の火山岩だった。
上部に行くと雪が凍っていて滑りやすく神経をつかった。下山は安全を期してお隣の御小屋尾根にとった。

さて、積雪の状態であるが、これほど雪の少ない12月も記憶にない。阿弥陀岳も赤岳、横岳の峰々も雪がまったくない。まさに晩秋の風情である。
あと2週間ちょっとで年末登山だが、このまま雪が降らないとなると計画を変更せざるを得ない。南岸低気圧が通過してくれれば八ヶ岳周辺も一気に冬山模様になるのだが…。

12月中旬なのに雪のない八ヶ岳連峰


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2004.12.07

「蒼穹の昴」のふるさとを行く

西太后の夏の離宮「頤和園」

伴野朗の小説を読みあさっていた時期があった。
中国古典に明るく(元朝日新聞北京支局長)、近・現代の中国を舞台にした小説やそれ以前の時代小説も含めてたくさんの著作がある。
伴野氏の歴史小説で中国史に興味をもち、浅田次郎のベストセラー小説「蒼穹の昴」で清朝末期の中国にはまってしまった。

清朝は中国最後の王朝であり、1840年のアヘン戦争を境としてそれまで大帝国と恐れられていた中国と、その後列強諸国に食い荒らされる弱い中国の両面をさらけだした王朝だ。
「蒼穹の昴」はその清朝末期、西欧列強に侵食される落日の清朝のきらめきと、他方、近代国家への革新をはかる新たな勢力の挑戦を描いたスケールの大きな歴史小説である。

歴史に名高い西太后や李鴻章、袁世凱といった歴史上に実在した人物がたくさん登場する反面、科挙登第(合格)の李文秀と宦官の道を歩きはじめた春児という二人の若い架空の人物が主人公。
科挙の仕組みや宦官の実態などが精密な描写で描かれており、それだけでも読む価値はあると思う。
前半は面白くてグイグイと物語に引き込まれる。後半は物語が時代的にもやや錯綜するのと、史実にしばられてしまい、やや硬い印象を受けるのが残念といえば残念だった。わずか百年前の出来事を扱っているので難しい面もあるのかもしれない。
もっとも私のような歴史好きには面白くてたまらない小説であったが。

天安門の夜景

おっと話が脱線してしまった。
じつは勤続30年の記念に会社から3日間の休暇がもらえたのでそれを利用して、小説の舞台となった紫禁城や頤和園(いわえん)を訪れる機会を得た。
いやはや聞きしにまさるとはこのこと。
紫禁城の建物数700以上で部屋数9000以上というスケールに驚いていたら、頤和園(西太后の別荘)の面積は紫禁城の4倍だとか。池を掘った土で、立派な山まで築き上げたのを見てさすがに驚く。西太后や光緒帝、大物宦官の李連英らが起居した数々の建物群に、清朝末期多くの人材が入り乱れ激しくせめぎあった頃の強い思いを少しは感じることができたと思う。

胡同の街並み

いま北京は4年後のオリンピック開催を目指して建築ラッシュに沸いている。胡同(フートン)に代表される古い街並みが徐々に消えつつある。
街並みは変貌を遂げつつあるが、まだまだ古い北京の雰囲気を味わうことができた。
そういう意味では実にいい時期に訪問することができたと思っている。


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2004.12.01

念願のデジカメを買う

ああでもない、こうでもない、とデジカメを買うと決めてからが長かった。

みなさんご存じの「価格.com」の口コミ掲示板を何度も読んでいると、どの機種にも短所と長所があるものだから何を買っていいのかわからなくなってしまった。(^^;

そこで、もういちど「デジカメが欲しい」という原点に戻ってみることにした。
デジカメで何が撮りたいのか?
・山の雄大な風景 → 28mm以上の広角レンズ
・高山植物の可憐な姿 → 近接マクロ機能
こうして機種を絞り込んでいくと、CANONのPowerShotS60とRICOHのCaplioGXが浮上した。

そこで九分九厘CaplioGXに決まりかけて、お店に出かけるとまったく予想しなかったSONYのDSC-W1を買っていた自分がいた。(^^;
理由は、外観のかっこよさとカールツァイス製のレンズと休日特価。
オレってどうしてこうもダメなんだろう。

買って帰ってから急いで山の支度をして電車に飛び乗った。
山で一緒だった仲間が持っていたのがPowerShotS60。うーん、やっぱり広角レンズはいいなあ。広がりが違う!

山から帰って、急いでカメラ店へ。
SONYを返品して、あこがれのCaplioGXに取り替えてもらった。
1万円近くも高くついたが、28mm広角、1cm近接マクロ機能に大満足のオレだった。

買ってからうれしくて試し撮りの毎日を送っている。
恥ずかしいけど、マニュアル撮影の練習作品をみてください。(サムネイルをクリックするとデータとコメントが、さらにクリックすると原寸大の生データが閲覧できます。)

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