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2004.10.17

丹後山・兎岳・中ノ岳の稜線歩き

ガスが晴れると眼前には中ノ岳が

新潟県三国川の上流にある十字峡を起点に、丹後山、大水上山、兎岳、中ノ岳と周回してきた。
利根源流の山々と越後の山々を結ぶ地味な山域の中にあっては三国川ダムの建設後は車が入りやすくなり比較的ポピュラーなエリアとなった。
30歳台前半の頃、残雪期を利用して何度かトレースを残してきた山々だが、なぜか大水上山から中ノ岳を結ぶ稜線は、ある時は悪天候で、またある時は多雪にはばまれて空白のまま残っている。

今回、久しぶりにDCCの仲間と山行を共にし、この空白の稜線を歩いてきた。
はじめて紅葉の頃に訪れたのだが、前日まで北からの寒気が流れ込んできた影響で、標高1800mから上部はうっすらと新雪におおわれ、久しぶりに紅葉と新雪の三段染めに遭遇できたのは幸運だった。

テント持参の山行を計画したが、稜線の丹後山避難小屋の状態が良さそうだったので避難小屋を使わせてもらうことにした。
私たちが訪れた夜は紅葉の時期のせいか盛況で全部で20名ほど利用しただろうか。
しかし、小屋は40名収用の規模なので、ゆったりと使わせてもらうことができた。定期的に地元の救助隊の方々が巡回しているらしく小屋内もきちんと整理されていて比較的清潔である。小屋の外にある天水を利用した風呂桶ほどもあるポリ製の水場(タンク)もよく工夫されていて、無雪期や非常の際には心強く感じた。
中ノ岳から兎岳にかけての稜線

十字峡からは三国川上流の渓谷美を楽しみながら林道をたどる。この林道、春先は雪に覆われてしまい、急な雪面と化す。トラバースを一歩誤ると雪解けの激流に一直線に飲み込まれてしまうため、恐ろしいのだが、今の時期はノンビリと歩けるのがうれしい。
丹後山への登りは、このあたりの山ではごく当たり前のごとく急登の連続で始まる。途中、単独の登山者に出会う。聞けば、朝の6時に十字峡を発し、私たちと逆回りに縦走して下山する途次であるとのこと。恐るべき健脚に素直に脱帽する。控えめでとても好感のもてる人だった。

・・・
翌日はこれ以上はないという快晴に恵まれた。
小屋のまわりはちょうど霧の通り道になっていて出発時にはガスおおわれていたが、歩き始めてすぐにガスは晴れ、眼前に兎岳、中ノ岳の大きな山容が姿を現してくれた。
およそ20年ぶりに出会う利根川水源の碑は、かつての木柱から立派な石碑に変わっていた。
クマザサに覆われたゆるやかな山稜は残雪におおわれた時期とはまた違った美しさを見せてくれる。今回は新雪の雪解けのために見た目よりは歩きづらかったが。

中ノ岳山頂にて(左手奥は八海山、右手奥は中ノ岳避難小屋

兎岳の山頂は越後三山の展望台。いつまでもとどまっていたい場所だった。
小さなアップダウンの繰り返しで徐々に高度を上げていく。途中の小岩峰で大休止。テルモスのホットココアが冷え切った身体を暖めてくれた。
新雪の登りは意外にいやらしい。アイゼンを付けるまでもないが誤って滑ると大事故に結びつくので慎重に登る。
池の段で荷物をデポして、中ノ岳頂上を往復する。たどりついた頂上は兎岳の比ではなく、まさに大展望が待っていてくれた。
中部山岳地方のほとんどの山々が姿を見せてくれた。なかでも遠く富士山が南アルプスを従えて雲海の彼方に浮かんでいたのには本気で感動した。ここから何キロ離れているんだろうか。

下山は日向山コースをとる。
急勾配の下り道に膝がガクガクする。腰は痛いし膝も痛い。まったく情けなくなるがこれが今の状態なんだから仕方がない。
現状を素直に受け入れて、その中で最善の登山スタイルの選択をするしかない。

好天に恵まれた二日間だった。またこの山域に目が向きそうだ。
さて、次はどこに登ろうか。先ずは中ノ岳から見えた眼前の荒沢岳に行きたいなあ。
丹後山避難小屋をベースにして越後沢山を訪れてみるのもいいな。さらに下津川山、巻機山へと続く山並みにいつの日か挑戦できるだろうか。

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