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2004.08.31

忘れられた山稜

立山剱連峰をバックに(剣ズリにて)

餓鬼岳から東沢岳を経て燕岳にいたる稜線。
中沢岳(剣ズリ)からガスの切れ間の彼方に浮かぶ燕岳方面を眺めている時、どこかで同じような光景に出会ったような既視感(デジャビュ)におそわれた。
さて、どこだったろう?
帰ってからようやく思い出した。
熊ノ平から新蛇抜山を経て北荒川岳から塩見岳にいたる尾根筋だ。いわゆる仙塩尾根の一角を形成する濃密な山稜のそれを思わせる悠揚さがそこにはあった。
北アルプスにあって北アルプス的でない「忘れられた山稜」である。

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花崗岩の白い沢床を滑り落ちるように豊かな水しぶきが立つ。
傍らにはシラヒゲソウの可憐な白い花がそこかしこに咲いていて目を楽しませてくれる。
危険な箇所にはしっかりとした梯子や桟橋が架けられており訪れる登山者が安心して登れるような配慮が行き届いている。
餓鬼岳に至る白沢道は小屋の主人の心配りが光る素晴らしい登路となっていた。

鋭い花崗岩の岩峰群に囲まれて
目の覚めるような花崗岩の岩塔、岩峰の連なる剣ズリの通過。
剣ズリから東沢岳にいたる稜線のそこここにクラックやフェイスの発達した花崗岩の岩峰が聳えている。クライマーにはこたえられない魅力的なラインがたくさん引けそうだ。
登山道はそれらを巧みに迂回しながら南へ伸びていく。
ハイマツの緑と白い岩峰のコントラストがまぶしい。

奥北燕岳に登り着くと迎えてくれたのは可憐なコマクサの大群落。
もう夏の終わりだというのに広大な砂礫の斜面いっぱいに咲いていた。
夏の終わりに遅れてきた登山者である私たちを待っていてくれたみたいだ。

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今夏は体の故障、体調の不良に悩まされ続けた。6月から8月までほとんどの山行予定をキャンセル。友人たちからの数々の山行の誘いには心ならずも辞退を重ね続けた。

しかし、夏の終わりの最終週に素晴らしい山行ができたことを心から感謝している。
山行を企画してくれたリーダーのhime☆。快く同行してくれたucciさん。
本当にありがとう。

ポーター役ありがとう


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2004.08.17

栄光の架け橋

「伸身の新月面宙返りの描く放物線の先は栄光への架け橋だ!」

うーん、まことにもって名文句である。
この手の即興句で有名なのは古館氏だが、どうしてどうしてNHKのアナウンサーも大したものである。
鉄棒での最後の演技をしている富田選手のフィニッシュに際して発したこの言葉を聞いた人は数多いと思う。

「栄光の架け橋」はNHKの五輪テーマソング。
ちゃっかり宣伝しているところなど、ホントに感心させられる。

ところで、アテネ五輪での日本人選手の活躍ぶりは見事である。
とりわけ前述した男子体操チームの演技には瞠目させられた。
国家とか国威発揚とかの重苦しい意識はみじんもなく、自らのつよい意志とひたむきで真っ直ぐな気持ちが演技にストレートに表れていたと思う。
たった一人でもミスをしたら金メダルはとれないという瀬戸際で見せた超人的な演技の数々には本当に感動した。
他人や国家のためではなく自分のためにたたかっているのでなければああいう演技はできないと思う。
そして、じつに多彩な自己表現。

28年前までの体操ニッポンの全盛期をしっかり記憶しているわれらの世代にとっても、今回の金メダルは今までとは全然ちがう重みをもつ金メダルのように感じた。

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2004.08.08

夏山最盛期

昨日、前穂の山頂からミエリンさんの元気なメールが届いた。
ヒロリン、ミエリン、あんみつさんの女性3人で北尾根を無事トレースしたとのこと。

今朝は早朝羽田から竜少年さんからのメールあり。これから関空経由でネパール・カトマンズに向かうとのこと。
未踏峰プルクンヒマール(6126m)をぜひゲットしてきてほしい。

明後日からはヨーコさんがカムチャッカ登山に出発。
行こうと思ってもなかなか行かれない山域。高山植物の咲き乱れる雪の峰にぜひ登頂してきてください!

夏山登山の最盛期。
みんな素晴らしい山の思い出を刻んできてほしい。

小屋番はこの時期仕事に精を出します。(^^;

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2004.08.03

感動サッカー

今夜のサッカー(アジアカップ準決勝戦)観ました?
逆転につぐ逆転、相手より一人少ない劣勢での戦いを強いられながらも、決してあきらめないで戦った日本。
前回のPK戦での勝利も神懸かり的ですさまじかったけど、今回もすごかったですねー。

「ネバーギブアップ」
この言葉を言うのはたやすいけれど、実行することがいかに困難なことかを今夜のサッカーで改めて感じました。
最後まであきらめずに、自分たちを信じた結果が出た瞬間でした。

ハラハラドキドキのジーコジャパン、本当に好きになりました。

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2004.08.02

父と暮らせば

宮沢りえの魅力のとりこになった1時間40分でした。
井上ひさしの同名の戯曲を映画化したものです。

原爆投下から3年後の昭和23年の広島が舞台。
宮沢りえの恋人役(浅野忠信)も出てきますが、実質的には宮沢りえと原田芳雄の二人芝居です。

観ている私達ひとりひとりが「生きている」という意味を考えさせられる映画だと思います。
広島弁のやりとりがとてもよく活かされていて、さらには宮沢りえ演じる美津江のけなげな切ない心情が観るものの心を揺りうごかします。

死ぬのが自然で、生き残るのが不自然だった8月6日を生き残り、肉親や親友の死を目の当たりにしながら「私は決して幸せになってはいけない」と自身に言い聞かせながらひっそりと生きる美津江。
そんな美津江の悩み、苦しみが亡き父竹造(原田芳雄)を現世に呼び戻します。

娘の幸せを願い、なだめすかしながら娘の気持ちを前向きな人生に歩ませようとする竹造の姿が感動的でした。竹蔵が結婚に背を向ける娘にむけた言葉は心に残りました。

原爆をテーマにした映画はこれまでにもたくさん作られましたが、いままでの映画とは違った境地を切りひらいた佳作だと思いました。

この夏、ぜひ岩波ホールに足を運んでください。
(黒木和雄監督 上映は7月31日(土)より12月下旬まで)

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