« Webサイトのユーザビリティ(使いやすさ) | Main | 残雪の谷川岳を登る »

2004.04.12

わが愛しのアイテム(その3)

10年前、それまでいた会からいまの岳樺クラブに移籍する際、山の先輩からはなむけにいただいたのがこのロックハンマーである。

最近までメーカー名さえも知らなかった。よく見ると「シャルレモザー」の刻印と「made in France」の文字が見える。裏面には「ヤニック・セニョール」モデルと読める。
写真:シャルレのハンマー
錆びも出ていているしハンマーの打撃面も長方形とあまり機能的でない。さらには中途半端なアイスピックが気に入らなかったりして、いただいた当初はぜんぜん見向きもしなかった。

でも、改めて買い換えるのももったいないのでしばらく使ってみた。すると、そのうちに手に馴染んできたのか、今ではすっかりお気に入りのギアの仲間入りをしているから不思議なものである。
パートナーの竜少年さんや錦少年さんなどは今風のしゃれたロックハンマーを持っている。それらに比べればなんとも重くてダサイのだが、振り下ろした時の打撃力が大きくて非力な私には強い味方になってくれている。

岩登りを始めた当初、自分がロックハンマーを持ってハーケンやボルトを打つことなど考えてもみなかった。私が行くような本チャンルートにはたいてい残置の支点があるからだ。
最初はハンマーなんか持っていても無駄だなあ、なんて浅はかな考えを抱いていた。
しかし、残置支点の強度の弱さ、脆さを体感していくうちに自分の考えがなんと恐ろしいことかと実感するようになった。
以来、本チャンルートに出かける時は、このシャルレのハンマーを忘れずにぶら下げていく。登りながら残置支点をハンマーで叩いてチェックし、不安なら打ち足していく。
重たくて無骨者だけどとても頼りになるヤツである。

贈ってくれた山の先輩は、残念ながらいまはもういない。
この4月9日午前9時、永眠。 今日は告別式。
棺には愛用していたザイルを入れてあげた。

いまは先輩の形見となってしまったこのハンマー。
これからも私を見守っていてほしい。

|

« Webサイトのユーザビリティ(使いやすさ) | Main | 残雪の谷川岳を登る »

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)




TrackBack


Listed below are links to weblogs that reference わが愛しのアイテム(その3):

« Webサイトのユーザビリティ(使いやすさ) | Main | 残雪の谷川岳を登る »