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2002.04.07

残雪の上州武尊山

■4月6日(土曜日) 晴れのち曇り
前夜遅く川場田園プラザという道の駅に到着。隅っこにテントを張ってそのまま仮眠する。
ここは駐車場も広くておまけにトイレも洋式で清潔なのがいい。高速ICからも近く、目的の山へも近い★★★のドライビングスポットである。しかし、放射冷却のためかかなり寒かった。

7時に起床し、朝食をゆっくり摂って川場スキー場に向けて9時に出発した。
着いたスキー場は日帰り客にターゲットを絞ったとても洗練されたスキー場である。屋内駐車場はこの時期は無料である。エレベーターで7階に上がるとそこがフロントになっている。最近、ゲレンデスキーなどご無沙汰だったので、その近代的な施設に少々驚いた。

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さて、登山口へは4人乗りの高速リフトを2回乗り継ぐことになる。今日は晴れているのでリフトからの景色は最高である。上がるたびに谷川連峰や巻機山、越後の山々などが視界に飛び込んでくる。

やがて前方に特徴ある剣が峰の岩壁が近づいてくるとリフト終点になる(9:40)。標高約1860m地点である。武尊山の標高が2158mなので、その差は300m位しかない。

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こんなに楽をしていいのだろうかといささか罪悪感も感じるが、短時間で雪山登頂&雪訓をしようとなるとこういう選択もやむを得ないということか。

9:55 リフト終点を出発する。
雪質は春の典型的なザラメ状の軟雪のためアイゼンは不要である。いきなり剣が峰の急登となる。先行者のトレースを追いながら一歩一歩登る。

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剣が峰のピークは登らず、東側をトラバースするが頂上付近の雪がブロック状に崩壊した場所を通過するため、安全のために20~30m間隔で歩いた。剣が峰を通過すると小さな上り下りを繰り返しながら徐々に高度を上げていく。なにしろ今日の標高差は300m程度なので楽なものである。

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途中、山スキーヤー達に出会う。ここは斜面が緩く至る所にスキーの格好のスロープが広がっている。
最後の登りを経て武尊山頂に着く(11:22)。

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さすがに頂上は風が強く地肌が現れていた。360度の大展望に満足。尾瀬の至仏山や燧ヶ岳、越後中ノ岳などの名山が指呼の間に望めるのが嬉しい。

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さて、帰路は予定どおり適当な斜面を選んで雪訓をしながら下ることにする。スノーバーやデッドマンのセットやロープを使った確保などを反復しながら練習した。

雪庇の落ち着いたところでは雪庇の乗り越しなどもやってみた。雪を掘り崩してステップを切り、ピッケルをうまく使っての乗り越しは、傾斜がほぼ垂直なだけに難しい。

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また、スタンディングアックスビレイの習熟や中間支点としてのスノーバーやデッドマンのセットなどじっくりと納得するまで試みてみた。何度も滑落?したおかげで身体中が痛いのは仕方ないか。

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15:30にリフト乗り場着。頂上への登り1時間半、下りは昼食を含めて約3時間。帰途の雪訓も結構できたようだ。
スキー用リフトでの下りは初めてだが楽しかった。ぐんぐん高度が下がり、あっという間に駐車場へ。まさに「安・近・短」を地でいく山行だった。

■ 感想
上州武尊山には19年前の3月に訪れたことがある。その時は湯ノ小屋温泉側から入山したが、山中2泊したのを覚えている。ワカンを使って牛歩の前進だった。

それが、今回はスキーリフトを使っての日帰り登山だ。「登頂の歓び」という点から言えば83年に訪れた時の比ではない。なんとも味気ない登山である。達成感などかけらもない登山だった。
しかし、発想を転換して短時間のうちに雪山の世界に入れ、雪上トレーニングを行える場所として眺めた場合、川場スキー場からの武尊山のなんと魅力的なことか。
トレーニングにふさわしい雪の斜面は随所にある。

今回は天候にも恵まれたが、いったん吹雪けば尾根が広いだけにかなり危険なルートに変貌するだろう。そういう山の条件を十分にわきまえた上でなら、雪上トレーニングのよき場所として今後もぜひ訪れたいものである。

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